「はあ、はあ・・・。助かった・・・。」

「ソニック、ちょっと外でない?」

「もちろんだ!」

このときソニックは気づかなかった。復讐はまだ終わってないことに・・・。



「なあ、テイルス。」

「何?」

「ここって海じゃないか?なんかの間違いじゃ・・・。」

「降りるよ!」

「ちょ、もしかして、テイルス・・・。」

浜辺には、エミー、ナックルズがいた。

「ソニックぅ~!泳げるようになったんだって?見せてくれない?」

「げ、エミー・・・。も、もしかしてテイルス!!」

「しいらないっと。」

テイルスは事前に仲間達に連絡し、この舞台を作り上げておいたのである。ソニックが絶対に泳ぐ羽目になるために・・・。



「ふ、どうなるか見物(みもの)だな・・・。」

「まあ、みててよ。」

サイクロン号でソニックを沖に連れ出し、浮き輪を持たせて海に着水させたテイルスたちは、その様子を高みの見物としている。

「しゃあねえ・・・。やってやっか・・・。」

しぶしぶ浮き輪を捨て、泳ぎ始めたソニック。

だが。

「あれ?ソニックが浮かんでこないよ、テイルス?」

「ん~?」

一同顔を見合わせたそのときだった。

「しょっぺぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

奇声と共に、ソニックが浮かんできた。

「しょっぱすぎる!泳げたもんじゃねえぜ、テイルス!!」

「がんばれ~。」

「ええええ!?」

とことんソニックを苛め抜く覚悟のテイルスであった。



ちなみに。
ソニックはこのときのトラウマで海、苛烈な特訓のトラウマでプールで泳げなくなった、つまり再びカナヅチになったのである。