「貴様が生まれた目的・・・。それは、全人類の抹殺じゃ!!」
「・・・!!!」
その場にいた、全員の表情が固まった。
「ドクター、それはある程度は予測していたことだ。」
「んな!?」
気がつけばシャドウも戦艦上に来ていた。
「人類抹殺を企んだ科学者の作った究極生命体だ。そんなことぐらいは予想がつく。」
「そ、それを分かっておきながら貴様はこいつと行動を共にしていたのか!?」
「ダンガーはダンガーだぜ!」
下からソニックが叫ぶ。
「何が目的だろうと関係ねえ!こいつは今俺たちと一緒にいるんだからな!」
「・・・なるほど。俺が生まれた目的がそんなことだったとはな・・・。」
ダンガーがようやく口を開く。
「だが・・・。俺はまだ行動しない。」
「まだ、とはどういうことじゃ!?」
「俺の生まれた目的はそれだ・・・。だが、その理由はまだ分かっていない。そんなものをやるつもりはないな。そしてとりあえず今やるべきことは・・・。」
ダンガーは一歩踏み出した。
「邪魔な貴様を追い払うことだ。」
エッグマンは高笑いをあげる。
「ぬ、ぬはは!いかにお前といえども、この数の前ではな!こいつらは半径一キロ以内にはひしめいておるぞ!」
「は、半径一キロ!?え、えっと・・・そんだけだと数は・・・。」
「テイルス。」
テイルスにダンガーが呼びかけた。
「へ、何ダンガー?」
「この周辺にお前以外の民家はあるか?」
「ないけど?ここ辺鄙な場所だし・・・。」
「よし。」
その言葉の後に、ソニックたちはカオスコントロールによりエッグマンの艦上にいた。
「んな!おまえなにすんだ・・・。」
「・・・だまれ!!」
ダンガーのすさまじい一喝にその場の空気が凍りつく。
「・・・エッグマンといったな?」
「そ、そうじゃが何か?」
「貴様の言った、人類を滅ぼす力・・・。見せてやる。」
「何を言っているんじゃ?」
その疑問には答えない。
ダンガーは、その耳についていたリングをはずした。
ダンガーの体が光り輝く。
「な、なんだ!?」
エッグマンに続いてシャドウも叫ぶ。
「あれは・・・。リミッターか!?」
全員の驚きをよそに、ダンガーは右手を掲げた。あれよあれよという間に巨大な光の玉がそこに出来た。
「おわ!?あ、あいつを何とかしろ!!」
「そうはいかねえぜ、エッグマン!」
ダンガーに向かってくるメカをソニックたちは蹴散らしていく。
「・・・目標を確認。全て・・・。」
ひときわ玉が大きくなっていく。
「排除だ!!」
轟音と共に大地が震え、辺りは砂煙が立ち込めた。