「うぅ・・・。」
「あ、目が覚めたみたいよ。」
ソニックは病院で目を覚ました。むくりと起き上がると、ルージュがそばにいる。
「大丈夫なの?」
答えようとした次の瞬間、ソニックは我が耳を疑った。
「シャドウ?」
シャドウ。確かにルージュはそういった。
「何言って・・・。」
はたと口をつぐむ。自分の声がおかしい。まさかと思い体を眺める。
全身真っ黒、手首にはブレスレット。どう見ても、自分の体ではない。
「・・・なんじゃこりゃあああああ!?」
「・・・どしたの、そのしゃべり方?」
「いや、俺はソニック!」
「はい?本当にあんた大丈夫?」
どうやっても話がかみ合わない。
ついに自分でも何がなんだか分からなくなってきたソニックは、とりあえず自分がどこにいたのかをたずねてみた。
「歩道の上よ?」
やっぱり、とソニックは心の中で相槌をうつ。倒れたのは森の中のはずである。
「・・・待てよ、すると・・・。」
まさか、と思いベッドの上を飛び出したソニックは、森へ向かって一目散に駆けていく。
「ど、どこにいくの!?」
「森!!」
短い返事を残し、ソニックは駆けていく。シャドウの体がソニックの走り方をする光景はなんとも異様であった。